関空で寝て気づいた「軽やか建築」の落とし穴──レンゾ・ピアノと岡部憲明と地盤の話


「睡眠体験における地盤設計と建築思想の相克:関空における振動環境批判」
(副題:なぜ私はあのベンチで眠れなかったのか)

空港ベンチで寝ると、建築の実力が見えてくる


プレミアムポイント(PP)修行を終え、特に飛行機が好きというわけでもない私が、今回関空で感じたのは、機材でもサービスでもなく、ベンチでの揺れでした。
深夜便での移動やSFC修行中の「空港ステイ」、やったことがある方ならわかると思います。あの静まりかえった空港でのベンチ寝。
その寝心地が快適かどうかは、意外と空港の本質的な作りに直結しています。
そして私は、関空のベンチでこう思いました。
「あれ?この空港、揺れるな……」

羽田より暗い。羽田より静か。でも、寝られない


羽田よりも明かりが少なく、テレビも少なく、深夜はかなり静かな関空。
防犯カメラの死角を避けて、深夜利用者のベンチ泊にはちょうどいい環境のはず。
でも、それでも寝つけなかった理由。それは**地面の“揺れ”**でした。
タキシングする機体の振動が、ベンチまでダイレクトに伝わってくる。これは建物の免震では吸収しきれない、“地盤そのものの硬さ”に起因する問題です。

「構造の揺れ」ではなく「人工島の地盤の揺れ」


ここで思い出したのが、関空の構造です。
関空は埋立地に建てられた人工島の空港。その上に、レンゾ・ピアノが基本設計し、岡部憲明が日本側の建築監修を行った、いわば“世界的デザイン空港”。
彼らが追求したのは、「軽やか」な空港建築。
しかし実際に使ってみると、**寝ている身体に感じるのは、軽やかさではなく“ガタガタ”**という微振動でした。

岡部さん、固めてくれ


寝ながら私は心の中で思わずこう叫びました。
「岡部憲明、ちゃんと固めろ!」
建築家として“軽やかさ”を演出するのはもちろん大事です。でも、ゼネコンと構造家との間に立つあなたが、地盤改良の甘さを放置しては意味がない。
使っている人間が、そこで「寝られる」かどうかまでが設計の範疇ではないでしょうか?

建築が語りかけてくる街は、寝てみるとわかる


同じ“空港”でも、羽田・中部・那覇、それぞれに寝心地や空気感の違いがあります。
那覇はベンチが少なく落ち着かず、羽田は明るくてテレビがうるさいけれど、揺れは感じません。
それに対して関空は、照明や静けさは完璧なのに、なぜかずっと落ち着かない。
──その原因が「地盤の甘さ」だったと気づいたのは、構造オタクでも何でもない、単なる「旅慣れた母」の実体験からでした。

こんな人におすすめ


・空港泊の多いSFC/JGC修行中の方
・旅先でも「寝心地」を重視する人
・都市建築や空港建築に興味があるけど、専門的な知識はない人

最後に:私の関空ベンチと“寝落ちできなかった夜”


関空でのその夜、私はプレミアムポイントも特典航空券も関係なく、ただ“寝たい”だけでした。
でも寝られなかった。
それは建築家のせいでも、ゼネコンのせいでもない、でも誰かがちゃんと「使う人」のことを見ていれば、もう少し改善できたんじゃないかという、小さな気づきでした。
旅先で「寝る」という最も原始的な行為から、建築が見えることもある。
次に空港で夜を過ごすとき、ぜひベンチの“揺れ”にも耳を澄ませてみてください。
@SFC修行
@空港建築
@ベンチ泊
@関空
@岡部憲明
@レンゾピアノ
@寝心地重視旅行
@旅の工夫
@地盤と構造